このたび、ストラトジックPSM研究会代表の田邊雅幸と、当研究会顧問の三宅淳巳による原著論文「統合HAZIDおよび設計型リスクアセスメントによるBCM設計手法の再構築」が、学術誌『リスク学研究』第36巻第2号に掲載され、J-STAGEにて公開されました。
本論文では、自然災害、パンデミック、サイバー攻撃など、事業継続を脅かすリスクが多様化するなかで、事業継続マネジメント(BCM)におけるリスク評価を、より構造的かつ可視的に行うための新たな理論モデルを提案しています。
従来のBCMにおけるリスク評価では、簡易的なリスクマトリクスが使用されることが多く、リスクの構造や、必要なリスク低減策とのギャップが明確になりにくいという課題があります。
本論文では、リスクベース・プロセス安全(RBPS)の考え方である「設計型リスクアセスメント」をBCMへ応用し、以下の手法を統合しています。
・BCM向けに構築した統合HAZID
・防護層解析(LOPA)
・多層Bowtieモデリング
・マネジメントシステムとの統合
これらの手法を活用することで、対策前後のリスクや、各防護層の役割・有効性を明確にし、BCMにおけるリスク低減設計の可視化と、論理的で透明性のある意思決定を支援する枠組みを示しています。
また、従来手法との比較事例を通じて、統合HAZIDがリスクをより網羅的かつ詳細に把握するうえで有効であることを示すとともに、戦略的な資源配分や、より強固な組織マネジメントへの活用可能性についても論じています。
本研究成果が、BCP・BCMの高度化や、組織におけるリスクマネジメントの実効性向上に取り組む皆さまの一助となれば幸いです。
【論文情報】
論文名:統合HAZIDおよび設計型リスクアセスメントによるBCM設計手法の再構築
著者:田邊 雅幸、三宅 淳巳
掲載誌:リスク学研究
掲載情報:2026年 第36巻 第2号、101–114頁
発行・J-STAGE公開日:2026年9月30日
DOI:10.11447/jjra.O-25-032
論文の抄録および本文PDFは、以下のJ-STAGEページからご覧いただけます。
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